トルクレスパターとは何か?通常のパターとの違い・メリット・デメリット徹底解説
ゴルフのスコアメイクで最も重要なクラブの一つがパターです。近年「トルクレスパター」という新ジャンルが注目を集めていますが、「そもそも何が普通のパターと違うの?」と疑問に思う方も多いはず。本記事では、初心者から上級者までわかりやすく、トルクレスパターの仕組み、通常のパターとの違い、メリット・デメリット、そして選び方のポイントまでを3000字程度で徹底解説します。

目次
目次
- トルクレスパターとは?その定義と発祥
- 通常のパターとの構造的な違い
- トルクレス効果のメカニズム
- メリット:なぜヘッドが回らないと良いのか?
- デメリット:注意すべきポイント
- 代表的なトルクレスパターモデル
- 初心者〜上級者への向き不向き
- 選び方と試打時のチェックポイント
- まとめ・おすすめ活用法
1. トルクレスパターとは?その定義と発祥
トルクレスパターとは、ヘッドが慣性により回転(トルク)がかかるのを物理的に抑制し、ストローク中に常にフェース面がターゲット方向を向き続けるよう設計されたパターの総称です。
- Lie Angle Balance(ライ角バランス) 構造とも呼ばれ:
シャフト取り付け角度やヘッド内ウェイト配置を調整し、ヘッドの“ヒールアップ/トウダウン”バランスをつくることでトルクをゼロに近づける。 - 発祥:
米国の研究者・エンジニアが「パットの方向性はインパクト時のフェース向きで決まる」という科学的知見から開発。L.A.B. Golfやその他ブランドが商用化。
2. 通常のパターとの構造的な違い
項目 | 通常のパター | トルクレスパター |
---|---|---|
シャフト取り付け角度 | 通常のライ角・ロフト角 | つま先側をわずかに上げる特別角度(トウアップ) |
ヘッドウェイト | ヒール・トウに同等配分、慣性モーメント高めるが回転は可 | トウ側に重心を寄せ、回転しにくいバランスに |
インパクト時挙動 | インパクトでフェースが微開閉(イン—ツー—イン軌道) | フェースが常にスクエア向きを維持(回転を物理的に抑制) |
グリップ形状 | 細身~標準的 | 太め/プレスグリップを併用しハンドファーストを維持しやすい場合も |
3. トルクレス効果のメカニズム
- シャフト角度調整
ヘッドのトウ側を上げる特殊なライ角設定により、重心がヘッド中央からトウ寄りへ移動。 - バランス保持
構えたときにトウが上がった状態=ボールを振り子のように払うと、トウダウンとヒールアップのトルクがバランスし合い、回転が生じにくい。 - フェース向き維持
インパクトまでフェースがターゲット方向を向き続けるため、打ち出し方向のムラが減少。
4. メリット:なぜヘッドが回らないと良いのか?
メリット | 解説 |
---|---|
方向性の安定 | インパクト時にフェースがスクエアを保ち、左右への出球が少なくなる |
再現性の向上 | 毎回同じストロークで同じ結果を出しやすく、練習からコースまで感覚が狂いづらい |
オフセンター寛容性 | ミスヒット時もフェース向きが維持されやすく、球筋が大きく外れにくい |
メンタルサポート | 「フェースが崩れない」という安心感で余計な心配が減り、パット時のストレスが軽減 |
順回転のかかりやすさ | フェースがターゲット方向のままインパクトできるため、トップスピンがかかりやすく転がりが良い |
5. デメリット:注意すべきポイント
デメリット | 解説 |
---|---|
価格が高価 | 特殊な設計と加工が必要なため、 一般的に10万円前後~の高級帯 |
アドレスの違和感 | トウアップのライ角や専用グリップに慣れるまで時間がかかる場合がある |
重量増加 | 慣性モーメントを高めるためヘッドが重く、腕や肩への負担を感じることがある |
打感・打音の好み | ヘッドマテリアルや形状の変化で、従来の柔らかな打感や音が損なわれる可能性 |
試打が必須 | メリットを享受するには自分のストロークへの適合性を確認する必要がある |
6. 代表的なトルクレスパターモデル
ブランド | モデル名 | 特長 |
---|---|---|
L.A.B. Golf | Directed Force 2.1 | ヘッド560g超の高慣性/太グリップ必要 |
MEZZ.1 | セミマレット型/Tour採用率高 | |
LINK.1 | ブレード型/トウアップ+タンングステンウェイト | |
ODYSSEY(キャロウェイ) | Ai-ONE Square 2 Square | フェースをスクエアに保つ新設計 |
Ai-ONE Square 2 Square MAX | 大高慣性モーメント+深重心 |
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7. 初心者〜上級者への向き不向き
レベル | 向いているポイント | 注意点 |
---|---|---|
初心者 | フェース向きブレ軽減で方向性の学習がしやすい | 高価格、慣れない握りに戸惑う |
中級者 | ショートパットの安定感向上、スコアメイクに直結 | 自己流ストロークとの擦り合わせ |
上級者 | 微妙なフェース調整を減らし、集中をライン読みへ配分可 | 打感・音の好みに合わない場合あり |
8. 選び方と試打時のチェックポイント
- フェース向き維持性能
素振り・短パット試打で「打ち出し方向とフェース向きの一体感」を確認。 - アドレス時の安心感
トウアップ構えが自然か、グリップ形状に違和感がないか。 - 打感・打音
実際にカップインしない軽打でも音と感触をチェック。 - 重さバランス
試打時に長く打って肩・腕への負担を感じないか。 - 価格と予算
メリットを享受できる頻度・コース数と照らし合わせ、投資価値を判断。
9. まとめ・おすすめ活用法
- 狙いどおりのラインにボールを転がしたい方には絶大な効果
- ショートパットの成功率を上げたい初心者〜中級者に特におすすめ
- 慣れるには試打で感触を確認し、1~2ラウンド使用してからの本格導入を
- コースでの使用前は練習グリーンで必ず距離とライン確認を習慣化
トルクレスパターは「パッティングの再現性」を科学的に高める革新的な道具です。通常のパターで伸び悩む方は、ぜひ一度その効果を試打で体感してみてください。スコアメイクの大きな武器となるかもしれません!


